「しいたけは好きなんだけど、乾しいたけは使い方がわからなくって・・」そのような声をよく聞く。
生のしいたけも、充分使い勝手がよく、おいしいのだが、乾燥させた乾ししいたけはさらにおいしい。
うまみがギュッと内側に凝縮され、味も栄養素も格段にパワーアップ。
もちろん、もどし汁もそのまま濃厚なだしとして大活躍する。うまみの成分はグア二ル酸。昆布のグルタミン酸、かつお節のイノシン酸と並ぶ3大うまみ成分の一つだ。
乾しいたけというと、「冬菇(どんこ)」が有名だ。「花冬菇」という、いかにも高級な贈答向けのものもある。
しかし、「どんこ」は品種名ではではない。どちらも同じ原木から出来る事を書き加えると解り易い。
傘の開き具合で選別された名称だ。6分開きまでが「どんこ」と呼ばれ市場価値が高くなる。
そして、7分以上から全開までが「香信(こうしん)」と呼ばれる。傘が開くにつれ「どんこ」にくらべて、扁平な形になっていく。
高級な「どんこ」ほど香信に比べ(ライン分はいらないのでは?)肉厚で内側に丸くなっているのが特徴だ。
煮物、鍋物、椀物など、姿形や歯ごたえを楽しむ料理には、乾しいたけの醍醐味が味わえる「どんこ」がおすすめだろう。
逆に「こうしん」は平たく薄いので、戻り時間が短く手軽につかえる。
ちらし寿司の彩や炒め物など、普段使いに向いている。冬菇の説明で姿を出しているので、香信はスライス、刻みなど・・・を加えてみると料理の区別が解り易いようだ。
栄養、うまみいっぱいの乾ししいたけ、もっといろいろなメニューで使ってみれば、おいしさがさらに広がるはずだ。