だしと美肌・健康パワーについてのおはなし【かつお節編】

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料理をおいしくするだしは、飲んでも体にいいという美容食材なんです。

神様がもっと出汁を取るように勧めている事ではないか、、と私は思っています!そんなお出汁の効能の中から今回はかつお節の話。

カツオ節は人間の必須アミノ酸をすべて含む

人の体の7割は水分、2割はタンパク質でできているため、タンパク質の摂取は非常に重要です。
このタンパク質を構成する20種類のアミノ酸のうち体内で生成する事が出来ない9種類のアミノ酸を必須アミノ酸と言います。

これら必須アミノ酸は体内で生成できないため外部から摂る必要があるのですが、鰹節のタンパク質はその9種類の必須アミノ酸を全て含んでいるんです!

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カツオだしの効能一覧!

かつお節は、その77%がタンパク質でできており、うまみ成分であるイノシン酸や、ヒツチジンと呼ばれるアミノ酸やペプチドなど様々な成分が含まれており、以下のような効果があると言われています。

★イノシン酸

  • 新陳代謝の向上による美肌効果
  • 基礎代謝の向上による体脂肪減少、体型キープ
  • 抗酸化、抗アレルギー

★メチオニン

  • 皮膚の老化を防ぐ(お肌の潤い)

★ヒツチジン

  • 成長促進
  • ダイエット効果
  • ストレス緩和

★かつお節ペプチド

  • 疲労回復
  • 血圧降下

★その他ビタミンB1,B2,E,D

旨味のもとイノシン酸の効果・効能

それぞれの効能についてもう少し細かくお話をすると、イノシン酸は細胞生成に不可欠の物質です。20歳くらいまでは肝臓で生成できますが、20歳頃を境に自ら作る事ができなくなっていくため、老化の一つの原因となってしまうのです。

ですので、イノシン酸により新たな細胞生成を活性化させることでが、新陳代謝の活性化や基礎代謝の向上につながるという訳です。

メチオニン

メチオニンと言う必須アミノ酸には、お肌の水分蒸発を抑え潤いを保つ効果が有るそうです。

“肌のなめらかさは、表皮を構成する粘質多糖体の力によります。粘質多糖体には硫黄を含むものと含まないものとがあって、皮膚が老化してみずみずしさを失うのは、メチオニンを含む粘質多糖体が不足するためだといわれています。”
参考・引用:社団法人 日本鰹節協会

ヒスチジン

聞きなれない栄養素の話が続き恐縮です。。。

必須アミノ酸の1つヒスチジンは体内で成長に関与し、神経機能補助を行い、慢性関節炎の症状緩和、ストレスの軽減などの効果があるため、多くのサプリメントにも使われています。
イノシン酸とは逆に子供は自ら作り出す事が出来ないため、食事で補う必要があります。

また、体内で交感神経を刺激するヒスタミンに変換されることで、「血管拡張作用による慢性関節炎の痛みやストレスを緩和する」、「食欲を抑制し、脂肪燃焼を促進する」などの効果が報告されています。
参考文献:(株)わかさ生活[わかさの秘密]

かつお節ペプチド

蛋白質が分解して生じるペプチドはいくつかのアミノ酸が結合した物質ですが、個別のアミノ酸よりも体内に吸収されるスピードが速く健康効果も高いのが特徴です。
鰹節に含まれるペプチドは、運動によって体内に溜まった水素イオンを取り除くことで疲労回復に効果を発揮します。

また日本サプリメントが開発した高血圧の方向けのサプリメントにも利用されており、かつお節ペプチドには、”患者との相性がよければ降圧剤並みの効果が得られる可能性があります。更に大きな副作用がないという点も非常に魅力です。”との事でした。
引用:血圧ラボ

なぜ鰹節にこんなに栄養が

長々とかつお節の効果効能について書いて来ましたが、
かつお節は、生の鰹を身おろし、煮熱し、いぶし乾燥させ(荒節)、更に表面を削って4回も5回もカビ付、天日干しを繰り返してやっと出来上がります。また、江戸時代からかつお節生産者の手により繰り返し試行錯誤され、日本人の知恵と手間暇の蓄積によって生み出されたからこそ、タンパク質は生の鰹の3倍にもなり、発酵により様々な栄養素が生成・凝縮されているのです。

そう考えると、なんだかとっても体にいい食べ物である事をさらに実感できるのではないでしょうか!?

まさ

まさ

田舎好きライター

日本の田舎好き、地方食材好きが高じて”だし”の世界へ。 だし初心者ながら、たまに凝った料理を作るのが好きなおじさん。

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