昆布には天然昆布と養殖昆布があるってご存知でしたか?
天然昆布は水深1~13メートルくらいの岩礁に付着した胞子から2年がかりで成長します。
1年目は「水昆布」と呼ばれ身が薄くだしにもなりません。厳しい冬を超えて2年目の春になると、新しく枝が何本も出て、そこから芽吹いた葉は大きく成長します。
初夏のころに昆布はもっとも長く、厚みも日に日に増します。そしていよいよ2年目の夏の収穫期を迎えるのです。
この後の昆布はどうなるのでしょう。秋から冬にかけて次の胞子を放出し、枯れて抜け落ちてしまいます。これが昆布の一生なのですね。
一方、養殖昆布はどうでしょうか。天然の昆布が減少傾向のなか、需要が高まっています。
天然昆布から採取した胞子を栄養の高い栽培液に浸けて育て1年で収穫するのが「促成昆布」。
もう一つの方法は、天然昆布同様に1年目の根から芽吹く昆布を選別し、ロープにくくりつけ1年養生させる「養殖昆布」。なんと2年がかりでお世話します。
天然との違いは、自然の岩礁か人工的なロープかということですが、流れが緩やかで日当たりのよい環境で守られているのが「養殖昆布」といえるでしょう。
ところで、天然と養殖、見た目でどのような違いがあるのでしょうか。
残念ながら、見た目では天然と養殖の区別はつきません。むしろ養殖のほうが大きく立派に成長します。また、自然のなかで生き抜いた「天然昆布」には、養殖とは異なる力強さが宿っているとも言われます。
ぜひ、食べ比べてみてくださいね。