天然昆布と養殖昆布

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Photo by shirokazan

昆布には天然昆布と養殖昆布があるってご存知でしたか?

 

天然昆布は水深1~13メートルくらいの岩礁に付着した胞子から2年がかりで成長します。

1年目は「水昆布」と呼ばれ身が薄くだしにもなりません。厳しい冬を超えて2年目の春になると、新しく枝が何本も出て、そこから芽吹いた葉は大きく成長します。

初夏のころに昆布はもっとも長く、厚みも日に日に増します。そしていよいよ2年目の夏の収穫期を迎えるのです。

この後の昆布はどうなるのでしょう。秋から冬にかけて次の胞子を放出し、枯れて抜け落ちてしまいます。これが昆布の一生なのですね。

kelp photo
Photo by king damus

一方、養殖昆布はどうでしょうか。天然の昆布が減少傾向のなか、需要が高まっています。

天然昆布から採取した胞子を栄養の高い栽培液に浸けて育て1年で収穫するのが「促成昆布」。

もう一つの方法は、天然昆布同様に1年目の根から芽吹く昆布を選別し、ロープにくくりつけ1年養生させる「養殖昆布」。なんと2年がかりでお世話します。

天然との違いは、自然の岩礁か人工的なロープかということですが、流れが緩やかで日当たりのよい環境で守られているのが「養殖昆布」といえるでしょう。

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ところで、天然と養殖、見た目でどのような違いがあるのでしょうか。

残念ながら、見た目では天然と養殖の区別はつきません。むしろ養殖のほうが大きく立派に成長します。また、自然のなかで生き抜いた「天然昆布」には、養殖とは異なる力強さが宿っているとも言われます。

ぜひ、食べ比べてみてくださいね。

稲葉 奈緒美

稲葉 奈緒美

東京在住。マーケティング・ディレクター。だしソムリエ協会認定講師トレーナー。日本フードアナリスト協会1級認定講師。 大手広告代理店勤務時に、多くの「食」企業を担当したしたことをきっかけに、世界の食や食文化に魅せられ猛勉強。現在は、大学や専門学校、各種セミナーの講師としても幅広く活動中。

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